疾走するゴミ箱の片隅で。

日々の雑感をツラツラ書きます。

2014/12/20 読んだ本

 

名探偵の証明

名探偵の証明

 

 2014/12/20『名探偵の証明』読了。

鮎川哲也賞受賞作ということで購入。読み終えた感想としては、なんとなくモヤモヤする作品という感じ。

自分はミステリ読みではないので、ミステリとしての出来については判断しかねるのですが、キャラモノとしてもパンチに欠けるかなという感じでした。名探偵という肩書きはキャラ立ての王道だと思うのですが、名探偵として出てくる屋敷も蜜柑も本当にパンチが弱い。屋敷は視点人物なのでまだしも、蜜柑に関しては、もう、本当に、なんなのっていう感じで。

たぶん、金田一とかコナンとか、そういう事件に巻き込まれる探偵をメタ化して物語を書いたら、って感じの内容だと思うんです。で、そういうモノとして読めば結構面白いとも思えるんです。けどそれはアイデアが面白いだけで、そのアイデアが今ひとつ小説として上手く機能していないと感じられてしまった。いや、そのアイデアがきちんと形になってるだけで十分に凄いんですけど……。

続編も出てるみたいですけど、今作をもの凄く面白く読んだというわけではないので、次作は読まなくてもいいかなーと。

どうでもいいですけど、なんとなく、この作家さんはどっかで大化けしてベストセラー作家になる気がしないでもないんですよね。伝えたいことを良くも悪くも直接的に書いてる作家さんだと思うので。